給与所得者の扶養年末調整で控除できる所得控除は11種類あります。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書で確認する所得控除は計6種類です。
①配偶者控除
下記要件を満たすことで、配偶者がいる人が受けることができる控除です。
・同居していなくても構わないが、所得者と生計を一にしていること
・配偶者(青色事業専従者として給与の支払を受ける人及び白色事業専業者を除く)の合計所得が38万円以下であること
給与のみの収入であれば年間の収入金額は103万円以下であれば該当し、公的年金等に係る雑所得だけの場合は、本年中の公的所得等の収入金額が158万円以下(年齢65歳未満の人は108万円以下)であれば該当します。
・他の人の扶養親族ではないこと
なお、配偶者とは、婚姻の届出をしている配偶者をいい、いわゆる内縁関係の人は含まれません。
控除対象配偶者に該当することが確認できたら、この控除対象配偶者を年齢に応じて、70歳以上の人(平成23年度であれば昭和17年1月1日以前に生まれた人)を「老人控除対象配偶者」に。70歳未満の人を「一般控除対象配偶者」に区分します。
②扶養控除
下記要件を満たすことで、扶養親族がいる人が受けることができる所得控除です。
・同居していなくても構わないが、所得者と生計を一にしていること
・扶養親族(青色事業専従者として給与の支払を受ける人及び白色事業専業者を除く)の合計所得が38万円以下であること
給与のみの収入であれば年間の収入金額は103万円以下であれば該当し、公的年金等に係る雑所得だけの場合は、本年中の公的所得等の収入金額が158万円以下(年齢65歳未満の人は108万円以下)であれば該当します。
・他の人の扶養親族でないこと
扶養親族に該当することができたら、この扶養親族を年齢に応じて「控除対象扶養親族」「特定扶養親族」「老人扶養親族」に区分します。
☆控除対象扶養親族
扶養親族のうち、年齢16歳以上の人(平成23年度であれば平成8年1月1日以前に生まれた人)
☆特定扶養親族
控除対象扶養親族のうち、年齢19歳以上23歳未満の人(平成23年度であれば昭和64年1月2日から平成5年1月1日までの間に生まれた人)
☆老人扶養親族
控除対象扶養親族のうち、年齢70歳以上の人(平成23年度であれば昭和17年1月1日以前に生まれた人)
さらに、所得者またはその配偶者の直系尊属(父母や祖父母)で所得者等のいずれかと同居している場合には「同居老親等」となります。
③障害者控除
所得者本人・配偶者・扶養親族のいずれかが障害者(特別障害者)に該当する場合に適用される所得控除です。
④寡婦(寡夫)控除
所得者本人が寡婦(寡夫)に該当した場合に適用される所得控除
寡婦とは…下記該当する人のことをいいます。
1)扶養親族または生計を共に一にする子のある人で、以下のいずれかに該当する人
・夫と死別または離婚した後、婚姻していない人
・夫の生死が明らかでない人
2)1)以外の、合計所得金額が500万円以下で、以下のいすれかに該当する人
・夫と死別した後、婚姻していない人
・夫の生死が明らかでない人
なお、寡婦のうち、扶養親族である子を有し、かつ、合計所得金額が500万円以下の人は特別の寡婦といいます。
特別の寡婦である場合の控除額は、寡婦控除27万円+8万=35万円となります。
寡夫とは…
所得者本人に生計を一にする子があり、かつ、合計所得金額が500万円以下で、以下のいずれかに該当する方
・妻と死別又は離婚した後、婚姻していない人
・妻の生死が明らかでない人
⑤勤労学生控除
所得者本人が、以下のいずれかに該当する場合には、勤労学生として所得控除を受けることができます。
・小学校、中学校、高等学校、大学、専修学校の学生
・合計所得金額が65万円以下であること(給与収入金額のみであれば年間収入130万円以下)
・合計所得のうち給与所得等以外の所得金額が10万円以下であること
(自分の勤労に基づいて得た金額が事業所得、給与所得、退職所得のことをいう)
⑥基礎控除
納税者すべてについて受けることができる所得控除のことです。
控除額は一律38万円となっています。
平成23年分の配偶者控除額、扶養控除額、基礎控除額及び障害者等の控除額の合計額の早見表
控除対象配偶者及び控除対象扶養親族の数に応じた控除額 |
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人 数 |
控 除 額 |
人 数 |
控 除 額 |
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なし |
380,000円 |
4人 |
1,900,000円 |
|
1人 |
760,000円 |
5人 |
2,280,000円 |
|
2人 |
1,140,000円 |
6人 |
2,660,000円 |
|
3人 |
1,520,000円 |
7人以上 |
6人以上を超える1人につき 380,000円を2,660,000円に加えた金額 |
|
障害者等がいる場合の控除額の加算額 |
同居特別障害者に当たる人がいる場合 |
一人につき 750,000円 |
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同居特別障害者以外の特別障害者に当たる(人がいる)場合 |
一人につき 400,000円 |
|||
一般の障害者、一般の寡婦、寡夫又は勤労学生に当たる(人がいる)場合 |
左記の一に該当するとき 各 270,000円 |
|||
所得者本人が特別の寡夫に当たる場合 |
350,000円 |
|||
同居老親等に当たる人がいる場合 |
一人につき 200,000円 |
|||
特定扶養親族に当たる人がいる場合 |
一人につき 250,000円 |
|||
老人控除対象配偶者又は同居老親等以外の老人扶養親族に当たる人がいる場合 |
一人につき 100,000円 |